ゴールドETFの買い方ガイド|楽天証券・SBI証券での始め方を徹底比較
「金(ゴールド)に興味はあるけれど、延べ棒やコインを買うのはちょっと怖い」──そんな声を、僕はこれまで何百人という方から聞いてきました。
たしかに、現物の金を自宅に置くとなると、盗難の不安や保管の手間がつきまといます。
“資産を守りたい”という想いがあっても、いざ行動に移すのは勇気がいりますよね。
でも実は、今の時代はもっと気軽に、しかも安全に“金を持つ”方法があります。
それが、証券口座を通じて少額から投資できる「ゴールドETF」という選択肢です。
ETF(上場投資信託)を使えば、スマホやパソコンから株を買うように金を取引できます。
現物を保管する必要もなく、いつでも売買が可能。
まさに「安心」と「手軽さ」を両立した現代の金投資のかたちです。
この記事では、初心者の方にも分かりやすく、楽天証券とSBI証券でのゴールドETFの買い方を比較しながらやさしく解説していきます。
僕自身、証券会社に勤めていた頃から数多くの金投資を見てきましたが、
どんな時代でも“金を持つ人は、心がぶれにくい”という共通点があります。
あなたにも、そんな“安心の軸”を持ってほしい──そんな想いを込めてお届けします。
読み終える頃には、「自分にもできる」という確信が芽生えているはずです。
第1章|ゴールドETFとは?仕組みと魅力をやさしく解説

まずは、「そもそもゴールドETFって何?」というところから見ていきましょう。
ゴールドETF(Exchange Traded Fund)とは、金(ゴールド)の価格に連動するように設計された上場投資信託のこと。
簡単に言えば、“株式市場で取引できる金”です。
たとえば、東京証券取引所に上場している「純金上場信託(1540)」というETFは、1口ごとに金の現物を裏づけにして運用されています。
つまり、あなたがETFを1口買うと、それに相当する量の金を“間接的に持つ”ことになるのです。
▶ ETFと現物金の違い
- 現物金:手に取れる安心感があるが、保管・盗難リスクがある
- ゴールドETF:価格に連動し、保管の手間がなく、いつでも売買できる
この“気軽さ”こそ、多くの人がETFから金投資を始める理由です。
▶ ゴールドETFの主なメリット
- 少額から投資できる: 1万円前後から始められる
- 保管不要: 金庫や保険の心配がいらない
- 換金性が高い: 平日ならいつでも市場で売買可能
- 分散投資効果: 株式や債券と異なる値動きで、リスクを抑えられる
▶ 注意点・デメリット
- 運用コストとして信託報酬(年0.2〜0.4%前後)がかかる
- 現物のように“手に取る実感”は得られない
- 海外ETFでは為替変動の影響を受ける
これらを理解したうえで利用すれば、ゴールドETFは「金投資の第一歩」として非常にバランスの取れた方法です。
「金は怖くない。ETFという形なら、あなたのスマホの中に“安心の輝き”を持てる」──
そんな感覚で、次の章では実際の購入手順を一緒に見ていきましょう。
第2章|楽天証券でのゴールドETFの買い方【初心者でも3ステップでOK】

ここまでで、「ゴールドETF」という仕組みが少し身近に感じられてきたかもしれません。
でも、次に出てくるのがこんな疑問です。
──「実際、どうやって買えばいいの?」
初めて投資をする方にとって、この“最初のクリック”が一番緊張する瞬間です。
僕も証券会社に勤めていたころ、何百人ものお客様に同じ質問をいただきました。
けれど、一度流れを知ってしまえば、ゴールドETFの購入は驚くほどシンプルです。
ここでは、投資初心者の方にも人気の高い楽天証券を例に、
実際の買い方を3つのステップでわかりやすく解説していきます。
ひとつずつ進めていけば、あなたのスマホの中にも“安心の金庫”が出来上がります。
▶ STEP1:楽天証券の総合口座を開設する
まず最初のステップは口座開設です。
楽天証券の公式サイトからオンラインで申し込み、マイナンバーカードなどの本人確認書類をアップロードすれば完了。
最短で翌営業日には取引が始められます。
ここでおすすめなのが、口座区分を「特定口座(源泉徴収あり)」に設定しておくこと。
これを選ぶと、売却益などの税金計算を楽天証券が自動で行ってくれるため、確定申告が不要になります。
“税金のことがよくわからなくて不安…”という方も、この設定さえしておけば安心です。
また、楽天銀行との連携(マネーブリッジ)をしておくと、口座間の入出金がワンクリックででき、金利も優遇されます。
これは「投資を習慣にする」上での小さな工夫ですが、毎日のハードルをぐっと下げてくれます。
▶ STEP2:銘柄コード「1540」で検索する
口座ができたら、次は銘柄検索です。
ログイン後の検索バーに「1540」と入力してみてください。
すると表示されるのが、日本の代表的な金ETF──純金上場信託(現物国内保管型)です。
このETFは、東京証券取引所に上場しており、裏づけとなる金を日本国内で保管しています。
つまり、あなたがETFを1口買うと、国内の信託銀行にある金の一部を間接的に所有しているということ。
これが「紙の取引なのに、ちゃんと金を持っている」安心感につながります。
銘柄ページを開くと、次のような情報が確認できます。
- 現在の価格(例:1口=約18,000〜19,000円前後)
- チャート(過去の金価格との連動)
- 信託報酬(年0.44%前後)
- 純資産総額・出来高・連動指標など
※価格は2025年11月時点の目安です。金ETF(1540)は金相場に連動して日々変動します。最新価格は楽天証券の取引画面でご確認ください。
こうした数字を見て「難しそう…」と思う方もいるかもしれません。
でも大丈夫。ゴールドETFは、株のように会社業績を読む必要がなく、
“金価格の動き”をそのまま映すだけ。仕組みはとてもシンプルなんです。
僕はよくこう話します。
「金ETFは、“経済ニュースの温度計”をそのまま持つようなものです」
世界が揺れるときほど、金は光りやすい。
だからこそ、ひと口でも持っておくと、心のどこかに“安心の余白”が生まれます。
▶ STEP3:「買い注文」を入力して購入する
銘柄ページで「現物買い」を選び、数量と注文方法を入力します。
- 購入単位:1口からOK(約18,000円前後)
- 注文方法:「成行注文」=すぐ買いたい場合/「指値注文」=価格を指定して買いたい場合
- 取引時間:平日9:00〜15:00(東証の取引時間内)
入力が終わったら「注文確定」をクリック。
取引が成立すると、保有残高に「1540」が表示されます。
それが、あなたの“デジタル金庫”に光る最初の金です。
楽天証券のスマホアプリ「iSPEED」を使えば、購入から確認まですべてスマホで完結します。
チャートを眺めながら「今日は金が少し上がったな」と感じるだけでも、
お金と向き合う意識が変わっていきます。
▶ 楽天証券の特徴とメリット
楽天証券には、初心者が“続けやすい仕組み”が整っています。
- 楽天ポイント投資:貯まったポイントで金ETFを購入可能
- シンプルな取引画面:アプリ「iSPEED」で直感操作
- 資産の一元管理:株式・投信・ETFを同じ画面で見える化
なかでも「ポイントで投資できる」という点は、心理的ハードルを大きく下げます。
現金を使わずに“試し買い”できることで、「投資=怖い」から「投資=身近」へと感覚が変わっていくのです。
僕自身も、最初に金ETFを買ったのはたった2口(約2万円)でした。
でも、その後に起こった世界情勢の変化を見て、
「金が値動きする意味」をリアルに感じられたことを今でも覚えています。
少額でも“持っている安心感”は、想像以上に大きいのです。
▶ コツコツ積み立てるという考え方
ETFは「つみたてNISA」の対象外ですが、毎月自分で購入する“手動積立”が可能です。
たとえば、「毎月1口分の金ETFを買う」とルールを決めておけば、
金価格が高い時も安い時も、平均的な価格で買い続けることができます。
これはいわば、“心を整える投資”。
相場に振り回されず、静かに積み重ねていくことが、
長期的な資産の安定にも、心の安定にもつながります。
楽天ポイントで“金”を買う──それは、日常の買い物の延長で資産を守る新しい形です。
あなたが次にコンビニでコーヒーを買うように、
“1口の金を買う”ことが、未来の自分を守る行動になる。
そんな優しい投資のかたちが、ここにはあります。
次の章では、同じく人気のSBI証券での買い方を紹介します。
手数料やサービスの違いを比較しながら、あなたに合ったスタイルを見つけていきましょう。
第3章|SBI証券でのゴールドETFの買い方【手数料を抑えたい人向け】

楽天証券が“投資の入口”として人気なのに対し、SBI証券は「コストを抑えながら幅広く投資したい」という方に選ばれる証券会社です。
手数料の安さ、商品ラインナップの豊富さは業界トップクラス。
僕の講座に来られる方の中でも、SBIを使っている方はとても多いです。
ここでは、SBI証券を使ったゴールドETFの買い方を、初めての方でも迷わないように3ステップでお伝えします。
仕組みを知るだけで、思ったより簡単で“安心できる”ことに気づくはずです。
▶ STEP2:「純金上場信託(1540)」を検索する
口座ができたら、ログインして「1540」と入力しましょう。
表示されるのが、楽天と同じ「純金上場信託(現物国内保管型)」です。
このETFは国内の信託銀行で金を実際に保管しているため、
為替リスクを抑えつつ金価格に連動した値動きを得られます。
銘柄ページでは、以下の情報をチェックしておきましょう。
- 現在の価格(例:1口=約18,000〜19,000円前後)
- 信託報酬(年0.44%)
- 出来高(取引量が多いほど流動性が高い)
- チャートで過去1年〜5年の推移
※金ETFの価格は日々変動します。2025年11月時点では1口約18,000〜19,000円前後です。
数字を眺めるだけでも、金価格が世界情勢にどう反応してきたかが見えてきます。
SBI証券のチャートツールは見やすく、比較機能も充実しているので、
「金が上がるタイミングの背景」を学びながら取引することができます。
僕はよく、「数字の奥に人の心理を読む」ことを大切にしています。
金の値動きには、世界中の“安心を求める人の気持ち”が映っています。
ETFを通じてその動きを追うと、経済ニュースも自然と理解しやすくなるんです。
▶ STEP3:買い注文を入力して購入する
銘柄を確認したら、いよいよ購入です。
ページの「買い注文」をクリックし、数量と注文方法を選びます。
- 購入単位:1口から可能(約18,000〜19,000円前後)
- 注文方法:「成行注文」=すぐ買いたい/「指値注文」=価格指定で買いたい
- 取引区分:「現物取引」を選択(初心者はこれでOK)
確認画面で内容をチェックし、「注文確定」をクリック。
これであなたの証券口座に“デジタルの金”が加わります。
約定(やくじょう)後、「保有商品一覧」に金ETFが表示され、リアルタイムで価格が変動していきます。
この“持っている感覚”は、少額でも驚くほど現実的です。
数字の動きを通じて「金が生きている」と感じられるのが、ETFの面白いところです。
▶ SBI証券ならではのメリット
- 業界最安クラスの手数料: 0.09%〜(楽天より少し安い)
- 海外ETFの取扱いが豊富: SPDRゴールドシェアなど、ドル建て商品も購入可能
- ポイント投資: TポイントやVポイントを使って購入できる
- 金・プラチナ積立サービス: 毎月1,000円からコツコツ積立可能
SBI証券の強みは、投資の自由度にあります。
「ETFで一括購入」も「積立で少しずつ」も選べる。
自分のライフスタイルや性格に合わせて“無理のない投資”ができるんです。
たとえば、海外ETFの「SPDRゴールドシェア(1326)」を買えば、
ドル建てで金価格に直接投資できます。
円高・円安の影響も受けますが、為替を学びながら運用するには良い教材になります。
“お金の勉強をしながら資産を増やす”──それがSBI証券の魅力です。
▶ 楽天証券との違いを感じるポイント
楽天証券が「生活に溶け込む投資」なら、SBI証券は「戦略を立てる投資」。
楽天はシンプルで始めやすく、SBIはツールが豊富で分析しやすい。
どちらが優れているかではなく、どちらが“自分に合っているか”が大切です。
投資は、続けてこそ意味があります。
画面のデザインや使いやすさ、サポート体制など、
“自分が心地よく使える証券会社”を選ぶことが、長く続けるための鍵です。
そして、どちらを選んでも共通しているのは、
「金を持つ=不安な時代に心を守る」という投資の本質です。
ゴールドETFは、値上がり益だけを狙う商品ではありません。
僕にとってはむしろ、“心の安心を可視化したもの”だと感じています。
1口の金が、あなたの心を落ち着かせる灯になる。
そんな小さな投資が、人生の選択に余裕を与えてくれるのです。
次の章では、楽天証券とSBI証券を比較しながら、
あなたに合う“金とのつきあい方”を一緒に探していきましょう。
第4章|楽天証券 vs SBI証券|どっちが自分に合う?徹底比較

ここまで読んでくださったあなたなら、すでに「ゴールドETFって意外とシンプルなんだ」と感じているかもしれません。
けれど、実際に始めようとすると、もうひとつの壁が現れます。
──「楽天とSBI、どっちを選べばいいの?」
どちらも信頼できる証券会社です。
ただ、使う人の“目的”や“生活スタイル”によって向き・不向きがあるのも事実です。
ここでは、実際に両方を使ってきた僕の経験を交えながら、わかりやすく比較してみましょう。
| 比較項目 | 楽天証券 | SBI証券 |
|---|---|---|
| 手数料 | 約定金額の0.099%〜(税込) | 約定金額の0.09%〜(税込) |
| ポイント投資 | 楽天ポイント対応 | Tポイント・Vポイント対応 |
| 積立機能 | ETFは手動積立(自分で購入設定) | 金・プラチナ積立サービスあり(自動積立可) |
| 海外ETF対応 | △(限定的) | ◎(SPDRゴールドなど豊富) |
| スマホ操作性 | ◎ 直感的で初心者向け | ○ 機能豊富で分析ツール重視 |
結論から言えば:
- 楽天証券は「日常に投資を取り入れたい」人にぴったり。
- SBI証券は「コストと機能を重視してしっかり運用したい」人に最適。
楽天は“生活と投資の融合”。
SBIは“分析と積立の両立”。
どちらも、違った魅力であなたの投資を支えてくれます。
僕自身も、楽天で気軽に金を買い、SBIで分析と積立をしています。
両方を使うと、それぞれの良さがよく分かります。
ポイントは、「続けやすさ」で選ぶこと。
画面を開いたときに“落ち着くほう”が、あなたに合っている証券会社です。
投資の“正解”はひとつではなく、「自分が安心できる方法」が正解です。
第5章|ゴールドETF投資で失敗しないためのコツと長期の向き合い方

ゴールドETFは、買ったら終わりではありません。
むしろ、そこからが“心との対話の始まり”です。
僕がこれまで見てきた中で、金投資がうまくいく人には3つの共通点があります。
①「短期の値動きに一喜一憂しない」
金は、世界が不安定なときほど注目されます。
つまり、短期では上がったり下がったりを繰り返します。
でも、その波に感情まで飲まれてしまうと、投資は疲れてしまいます。
大切なのは、「金を持つ意味」を見失わないこと。
──それは“利益を狙うため”ではなく、“安心を備えるため”。
僕は金を「心の保険」と呼んでいます。
焦らず、波を眺めるように持ち続けることが、結果的に資産も心も守るコツです。
②「少額でも“続ける”ことをやめない」
投資は“金額”より“習慣”です。
毎月数千円でも、継続することで「自分は資産を育てている」という自信が生まれます。
その小さな積み重ねが、将来の“ゆとり”をつくります。
もし途中で不安になったら、「なぜ始めたのか」を思い出してください。
あなたが最初に抱いた“安心したい”という想いこそが、正しい原点です。
③「ニュースより、自分のペースを信じる」
金価格はニュースやSNSで取り上げられることが多く、どうしても情報に振り回されがちです。
でも、相場を動かしているのは“世界の不安”です。
あなたがニュースを見るたびに感じる不安も、世界中の誰かが同じように感じています。
だからこそ、金は「共感の資産」でもあります。
持つことで、世界の流れを冷静に受け止められるようになる。
それが、金投資の奥深さです。
まとめ|“金を持つ”ことは、“心を守る”こと

ETFを使えば、金は誰でも持てる時代になりました。
楽天証券もSBI証券も、あなたの人生を支えるツールであり、選び方次第で「安心」はもっと身近になります。
投資というと、どうしても“増やす”ことに意識が向きがちですが、
本当に大切なのは「減らさないこと」──そして「心を乱さないこと」です。
金は、数字ではなく“心の安定”をもたらす資産です。
1口のETFを買うことは、単に投資を始めることではなく、
「自分の人生を守る準備を始めること」なのかもしれません。
“お金の話こそ、いちばん優しく語ろう。”
その想いのもとに、今日も僕はこの言葉を贈ります。
――金は、あなたの「不安」を「安心」に変える鏡です。
参考・引用元
※本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、特定の金融商品を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任で行ってください。


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